どうも、みずきちです。
大事なテストやプレゼンが控えていると当然準備をしなければなりませんよね。
テスト勉強をするつもりで椅子に座ったのに、気が付いたら普段しない部屋の掃除をしてしまったり、しばらく読んでいない漫画を読み返したりと本来するべきではないことを延々と続けてしまったことはないですか?
こんなことしている場合じゃないのに…。
とはわかっているけれど、まだテスト当日まで一週間あるし、テストは明日じゃないし、とついつい甘えてしまいがちです。
これってなぜでしょう。
行動経済学で簡単に原因と対策を解説することができるんです。
今回はなぜ人は本来するべきではないことをしてしまうのかと、それを避けて目的を達成するためにはどのような対策をするべきかを説明します。
後回しにしてしまう原因
現在志向バイアス
人は「今」を重要視します。そのためテストやプレゼンに成功した未来の自分のことをどこか他人事のように考えてしまいます。あなたにはこんな経験はないですか?貯金をしたいのについつい買い食いをしてしまったこと。ダイエットをしているのに甘いものを食べてしまったとか。将来の自分が他人事なのでいまの快楽を優先してしまっているこれらの事象はいずれも現在志向バイアスが悪さをしているのです。
双曲割引モデル
現在志向バイアスと一見似ているのですが、未来になればなるほど心理的な負担が減少して時間が気にならないというものです。例えば10分後に1時間勉強するとなると、かなり億劫になりますよね。ただし、今日サボって遅れを取り戻すために明日2時間勉強するのはどうでしょう?現在志向バイアスも相まってなんとなくできる気がしませんか?10日後に3時間なんて簡単にこなせてしまえそうです。
でも、そのときがくると今日と同じように体はそう簡単に動いてくれません。なぜなら直近の未来は心理的負担が大きいからです。
解釈レベル理論
直近のことは具体的に、現実的に考えることができます。ところが未来のことになると抽象的にしか考えることができません。つまりまだ本番まで時間があると、ぼんやりとテスト範囲を認識していたり、なんとなくプレゼンに成功することを考えてしまいがちです。
直前になると公式がどうだとか、享保の改革と天保の改革の違いがどうとか、商品知識とか使用方法、納期や納品方法など具体的な問題点がどんどん出てきます。
ああ、もっと早くに勉強しておけばこんなに焦る必要はなかったのに…。
計画の誤謬ごびゅう
なんとも悲しい話ですが、人が立てる計画は基本的に甘いという研究があります。
楽観バイアスというものがあり、計画を立てるときに「多分うまくいくだろう」という考え方になってしまいがち。さらに解釈レベル理論が合わさると、抽象的なゴールに対してきっと達成できる計画になるわけです。「テスト勉強は休日に8時間するぞ!」「1日の仕事が8時間だからそのうち4時間を今回のプロジェクトにあてれば1週間で完璧だ!」
それ、本当に実行できます?
後回しにしないための対策
さて、後回しにしてしまう理由を説明してきましたが回避すること、予定通りに進めやすくすることだって可能です。より良い結果にするためにぜひ参考にしてくださいね。
とりあえずやってみる
「快楽適応」という言葉があります。文字通りの意味で、快楽に適応してしまって長続きしないという意味です。奮発して購入したお気に入りの服に初めて袖を通したときと、半年後に着用するときは同じ気持ちでしょうか?新品のときはとても丁寧に扱っていたスマートフォンを1年後雑に扱っていませんか?
どんな喜びでも、ずっと同じ気持ちでいることなんてできませんよね。
それは苦痛だって同じです。(心身に支障をきたすレベルのものは別です)
出社するまでは憂鬱だったけどいざ仕事がはじまれば何てことはなかったり、ダイエットのランニングも走りはじめたら気持ちいいものです。
勉強だってとりあえず机に座ってペンを握ってみましょう。
ほかの人に宣言をする
友達や家族なんかに計画を実行すると宣言してみてください。言った手前引くことはできません。
人には「一貫性の原理」という考えや思想、行動に一貫性を保とうとする心理効果があります。
「計画を宣言して自律し実行する自分」に一貫性を持たせたくなります。
そしてはじめてしまえば快楽適応の出番です。
計画を細かく立てる
計画の誤謬の話がありましたよね。その対策として、スパンの大きい計画、大きな目標ではなく1日単位などの細かい計画を同時に立てるようにしましょう。
細かい計画は軌道修正がしやすく、直前になってもはやどうすることもできない…。なんていうことを避けることができます。今日は1時間ずつ数学と世界史を。明日は現代文と英語を1時間ずつといった具合です。プレゼンや資料作成も同様に可能な限り細かい計画を立てることをおすすめします。
小さな成果を積み重ねる
細かい計画を立てて一貫性の原理を頼りにとりあえずやってみると、小さな成果が出ます。
小さな成果をモチベーションに続けていき徐々に大きな成果を目標にしましょう。
参考にした書籍
行動経済学が最強の学問である
意思決定の誤りが発生しやすいパターンを「認知のクセ」「状況」「感情」の3つにカテゴリー分けし、体系化されているのが特徴です。そのためそれぞれの理論や効果が非常に理解しやすく行動経済学を初めて学ぶときに特におすすめです。
すでに勉強をしたことがある人も、理論を丸暗記してそれぞれが独立していて活用できないことはありませんか?この書籍を読むことで相互に作用する理論を関連づけて学べます。
はじめの1冊にも、改めて勉強をし直したい人にも、行動経済学を学びたい方の必読書です。
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